★ 2007.08.30(Jeu)06:32 中島岳志『パール判事――東京裁判批判と絶対平和主義――』(白水社) 
 
 FRENCH BLOOM NET  に書いたエントリに加筆修正、かなづかひ変換ずみ。パール判事―東京裁判批判と絶対平和主義 』『中村屋のボース』 の著者が、おなじ編集者(すーちゃん)、おなじ装丁者(矢作多聞さん)と組んだ今回の書籍の主人公は、ボースとおなじベンガル地方でおなじ年に生まれたラーダービノード・パール。あの極東国際軍事裁判(東京裁判)にて、「全員無罪」の意見書を提出したパール判事である。条約違反と犯罪を同一視してはならない 」てふもので、裁判の根拠に疑義があったやうだ。国会で法学研究科の松田先生が証言したやうに 、イラクを「支援」するといふても、それが「侵略」になることもある――解釈は一方的には決まらず、常に相互行為の結果生ずるわけだから、それは当然であらう――。そして、さうなれば憲法9条のみならず、98条にも違反することになるわけだ。いづれにせよ、憲法てふのは、国民が国家を規制するためのものであって、その逆ではないことを知らねばならない。「ボーガスニュース」の記事 。 
 
★ 2007.08.30(Jeu)05:40 フランス à 長居 avec 赤提灯 
 
 長居競技場で開催されてゐる世界陸上 Le Championnat du monde d'athlétisme d'Osaka 2007 [ル・シャンピヨナ・デュ・モンド・ダトゥレティスム・ドーサカ](あるひは複数形で Les Mondiaux d'Osaka [レ・モンディヨー・ドーサカ])。日本ぢゃ、もう踊る大捜査線には出たくない織田裕二が日々見られるわけだが、ココっつぁん 情報では、フランスの中継が↓http://video-direct.france2.fr/ http://athletisme.france2.fr/mondiaux-osaka-2007/videos/  
 
★ 2007.08.16(Jeu)04:15 川上未映子『わたくし率 イン 歯ー、または世界』(講談社) 
 
『わたくし率 イン 歯ー、または世界 』こちら にてオンラインで読める。 
 
★ 2007.08.16(Jeu)04:15 川上未映子『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』(ヒヨコ舎) 
 
『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります 』若島・ナボコフ・正先生 が取り上げられてをったてふのを全く知らずにゐた一書。「文筆歌手」川島未映子のブログ――その名も「純粋悲性批判」 ――からの抜粋をまとめたもので、その関西弁ばりばりの文体とタイトルにイチコロ。川上三枝子 」としてメジャーデビュー――FM京都で番組も持ってたらしい――した彼女、「未映子」と改名してCDを出してゐる大阪発の――城東区出身。大阪市立工芸高校卒――ミュージシャンであったが、そもそもの文学少女――てふか、ことばに淫した者――ぶりが嵩じて、到頭小説を書くにもいたってしまったてふひとであり、そしてまた「私」に捕らはれたひととして、哲学者・永井均にも傾倒、日大に移った永井の聴講生にならうと考へてゐるらしい点、尾崎翠『第七官界彷徨』の小野町子の末裔といふべきか――じっさい、彼女は「第九感界彷徨」てふ書評エッセイを連載してゐた――。近頃ちょっと目が離せない書き手ではある――歌の方は、むしろ正統派、てふかメジャー向け?――。 
 
★ 2007.08.15(Mer)08:07 敗戦と盧溝橋事件 
 
 敗戦から62年目である。だが、極東国際軍事裁判、所謂東京裁判において、パール判事は、日本の起こした戦争は、1937年7月7日の「盧溝橋事件」に始まると論じた。すなはち、今年は戦争開始70年目なのだ。じっさい、同年の今日、8月15日には、日本政府が「帝國トシテハ最早隱忍其ノ限度ニ達シ、支那軍ノ暴戻(ぼうれい)ヲ膺懲(ようちょう)シ以テ南京政府ノ反省ヲ促ス爲今ヤ斷乎クル措置ヲトルノ已ムナキニ至レリ」との声明を出すにいたってゐる。最初の一発については諸説あるやうだが――中国軍の挑発てふ論もあるが、その場合も、前年の日本による中国駐留軍3倍化が挑発的行為と看做され得なくはないであらう――、結果的に、太平洋戦争への道を開いたことになる。 
 
★ 2007.08.14(Mar)04:01 UMINO Chika, Honey and clover ,1, 2, 3 (Dargaud, KANA) 
 
 
★ 2007.08.12(Dim)06:31 3月のライオン 
 
羽海野チカ の新作が『3月のライオン』――「三」がアラビア数字に!――。しかしながら、こちらは、先崎八段監修つきの将棋漫画――『ハチクロ』連載終盤には、対局の取材とかしてたらしい。しかも、準備は数年前から ださうだ――で、主人公は、17歳にしてすでに五段の桐山零少年――羽海野チカの趣味により、やはり眼鏡男子――と、映画とは全然ちがふオハナシ。ストーリーは、やはりこの男の子の成長物語のやうではあるが、扉には「優しさあふれるラブ・ストーリー」と書かれてゐる。現在、主人公のご近所さん――東京は月島らしい――の三姉妹の長女――ハチクロのあゆ風、童顔巨乳だ――が気になる存在であるが、もちろん、これから様々ご登場になるに相違ない。ちなみに、扉の絵が、毎号続き物になってゐるぞ。
 
★ 2007.08.12(Dim)06:31 初稽古 
 
 恒例、浪花グランドロマン のテント芝居。今回、小生はゆゑあって、稽古にはちょびっとしかゆけなくて、稽古開始後、すでに1ト月あまりが経ってゐるが、昨日が初稽古であった。 
 
★ 2007.08.10(Ven)06:43 外国語教育メディア学会全国研究大会2007 
 
 火曜から始まってゐた学会、最終日の午前中の部での司会をすべく、朝一で名古屋学院大学へ。この学会は発表20分で質疑応答10分で、その10分間をうまくこなすのが司会のメイン役割となる。 
 
★ 2007.08.10(Ven)01:41 オープンキャンパス2007 
 
 8/7-8は、恒例となったオープンキャンパス、今年はふだんのフランス言語文化コースの準備以外に、教育促進支援機構の新企画「しゃべり場」――来場者たちと先輩の交流会。当初希望してゐた教室にあきがなく、ロビーになったのが幸ひしたか、のべ250名ほどが来場。心理の200人を抜いてトップの来場者数となった。谷研究科長も飛び入りで参加してたし――開催やら、『文学部案内 』の別冊『ええもん』配布やらがあり、とりわけ気を揉んだ2日間であったが、予想外の繁盛、反響のうちに終へられ、一安心。学生スタッフは期待をはるかに上まはる活躍ぶりであった。びやん・じゅえ!!(しゃべり場風景)  
 
★ 2007.08.06(Lun)04:37 広島原爆忌 
 
 昨年 は原民喜のハナシであったが、今年は、ラーダービノード・パール。インドを代表して東京裁判の判事団に加はり、厳密な国際法の解釈にもとづいて、起訴じたいが不能であるか証拠不十分として――もちろん、パールは、日本の戦争自体については厳しい批判をくだし、まったく容認してゐない――、全員に「無罪」を主張したベンガル人である。中島岳志さん によって上梓 された。これについては、またいづれ。 
 
★ 2007.08.01(Mer)05:05 菅野文『オトメン(乙男)』1, 2(白泉社 花とゆめCOMICS) 
 
『オトメン(乙男) 1 (1) 』『オトメン(乙男) 2 (2) 』 
 
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