★2006.06.30(Ven)17:30
ファドゥラ・アマラ『売女でもなく、忍従の女でもなく――混血のフランス共和国を求めて――』[堀田一陽](社会評論社)
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『売女でもなく、忍従の女でもなく―混血のフランス共和国を求めて』
1981年、17歳にして「公民の行進」てふ運動体を組織、現在 Ni Putes Ni Soumises [ニ・ピュット・ニ・スーミーズ](娼婦でも服従する女でもなく)(NPNS) の会長である Fadela AMARA。アルジェリア移民2世の彼女は、もちろん移民排斥にたいするプロテストも書くが、基本は女性解放の宣戦布告に他ならない。 | | |
★2006.06.30(Ven)16:39
マイケル・ベイジェント, リチャード・リー, ヘンリー・リンカーン『レンヌ=ル=シャトーの謎――イエスの血脈と聖杯伝説――』[林和彦](柏書房)
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『レンヌ=ル=シャトーの謎―イエスの血脈と聖杯伝説』
9年前のノンフィクションが大復活。もちろん「ダ・ヴィンチ・コード」のせゐに他ならない。ちなみに、Rennes le Château とは、スペイン国境に近いフランス南部の村である。這般の消息にかんしてはこゝとかをご参照あれ。 しかし、ダ・ヴィンチはもとより、ドビュッシーやコクトーも秘密結社の長だったとはね。ノディエやユゴーは判らんでもないけど。 | | |
★2006.06.30(Ven)16:27
デヴィッド・ハーヴェイ『パリ――モダニティの首都』[大城直樹・遠城明雄](青土社)
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『パリ―モダニティの首都』
ニューヨーク市立大学の社会経済地理学者 David HARVEY の浩瀚なパリ本。1830年からパリ・コミューン、サクレ・クール建立までを、豊富なデータであつかふ。 訳者は神戸大(大城)と九大(遠城)の助教授。 | | |
★2006.06.30(Ven)16:13
川田靖子『私はパリの老人病院実習生』(青土社)
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『私はパリの老人病院実習生』
著者は、元玉川大学教授。プルースト研究から出発し、17世紀サロンの女性たちに興味を移し、その女性たちの終焉の地であったホスピスに関心をいだき、そしてつひには2001からパリのブルトノー病院の実習生になってしまったらしい。病院を巡るエッセイ集。 | | |
★2006.06.30(Ven)16:07
高橋宏幸『ギリシア神話を学ぶ人のために』(世界思想社)
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『ギリシア神話を学ぶ人のために』
世界思想社の「学ぶ人のために」シリーズの一冊。第1部は、ギリシア神話に現れる「鳥」論、第2部は、神話が伝承される「技法」や「ことば」などの具体面にスポットをあてる。 | | |
★2006.06.30(Ven)15:52
塩原良和『ネオ・リベラリズムの時代の多文化主義――オーストラリアン・マルチカルチュラリズムの変容』(三元社)
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『ネオ・リベラリズムの時代の多文化主義―オーストラリアン・マルチカルチュラリズムの変容』
共和主義と多文化主義はいづれも「本質主義」であり、両者の主張は、つねに相容れない。そこに第3の選択肢として、「非本質主義」すなはち「構築主義」的言説の価値が生ずる――てふのが小生の学問的立場であるが、この本は、アメリカ同様「移民が支配する国」として設立したオーストラリアにおける政策において、「反−本質主義的多文化主義」が、結局ネオ・リベを利することになってしまったと分析する。けど、それはやはり「多文化主義」の問題であって、「反−本質主義」の問題ぢゃないと思ふが……。 著者は、慶應出の若手社会学者。 | | |
★2006.06.30(Ven)15:48
小倉孝誠『近代フランスの誘惑――物語・表象・オリエント』(慶應義塾大学出版会)
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『近代フランスの誘惑―物語・表象・オリエント』
これまた、陸続と本をお出しになる慶應の小倉先生の、あちこちに書かれた文章を集めたもの。しかし、19世紀文学から文化史に移ったひとびとって、ほんまオイシイ仕事したはるなあ。 | | |
★2006.06.30(Ven)15:36
鹿島茂『怪帝ナポレオンIII世――第二帝政全史』(講談社)
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『怪帝ナポレオン3世』
balzacien から出発し、次から次へと著書を量産なさる共立女子大の鹿島先生の2004年出版の本。偉大なる伯父「ナポレオン」の名前欲しさに彼を担いだ連中をまんまと欺いて、到頭皇帝にまでなってしまったルイ・ナポレオンと、彼の時代を描く。 | | |
★2006.06.30(Ven)15:28
ジャック・ル=ゴフ『中世の身体』[池田健二・菅沼潤](藤原書店)
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『中世の身体』
「身体」てふキーワードが流行りだしてすでにだいぶ経つが、これは「アナール派」の大番頭 Jacques LE GOFF による「身体」をテーマとした中世のあれこれ。「身体史の先駆者たち」てふ序章において、ミシュレ、ブロック、アドルノ、ホルクハイマー、フーコーらの業績を概括したうへで、なほ、論ずべき点をのあることを指摘する。 訳者の池田健二は上智の中世美術史研究者、菅沼潤は仏文学者。 | | |
★2006.06.30(Ven)15:20
岡本真一郎『ことばの社会心理学』[第3版](ナカニシヤ出版)
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『ことばの社会心理学[第3版]』
会話・コミュニケーションを社会心理学的に分析する。すなわち、対人関係やポライトネス、アイロニーなんかの研究。 著者は愛知学院大学心身科学部の教授。 | | |
★2006.06.30(Ven)15:15
山崎敬一『社会理論としてのエスノメソドロジー』(ハーベスト社)
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★2006.06.30(Ven)14:57
池田雅之・矢野安剛 編『ヨーロッパ世界のことばと文化』(成文堂)
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★2006.06.30(Ven)14:46
山崎敬一 編『モバイルコミュニケーション――携帯電話の会話分析』(大修館書店)
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『モバイルコミュニケーション―携帯電話の会話分析』
埼玉大の山崎先生編纂による、出るべくして出たケータイ会話分析論集。ちなみに、可愛い表紙絵は、眼が携帯になってゐて、アンテナが睫毛になってゐるのだが、こんな形態の携帯はもうほとんどないであらう。 | | |
★2006.06.30(Ven)14:36
橋元良明 編『メディア』講座社会言語科学2(ひつじ書房)
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『講座社会言語科学〈第2巻〉メディア』
小生属する社会言語科学会」が編纂する講座の第2巻目。収録論文は、多く、携帯メディアによるコミュニケーションの特徴などをあつかってゐるが、東大の西垣通先生による巻頭論文は「インターネットと英語帝国主義」。ネットは決して「平等」な世界ではないことを論じてゐる。うんうん、まったくそのとほり。 | | |
★2006.06.29(Jeu)08:53
二ノ宮知子『のだめカンタービレ』15(講談社コミックスKiss)
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『のだめカンタービレ(15)』
まだまだフランス留学中。今号のほとんどは、ブルターニュ半島の付け根、城壁で囲まれた旧市街が有名な Saint Malo [サン・マロ](のお城)が舞台。ターニャがフィーチャされてゐる。あと、「菌」が特別出演。 ちなみに、表紙に書いてある d'autant mieux [ドータン・ミュー] とは「〜なだけに一層」、Vous pouvez faire mieux [ヴ・プヴェ・フェール・ミュー] は「あなたはもっとうまくやれる」てふ意味。 | | |
★2006.06.28(Mer)06:48
文化交流センター6月講座
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毎年6月講座と9月講座がターム講座といふて、各部局担当の月になる。文学研究科は、このところ6月火曜講座が担当で、文学研究科内では、教室の回り持ちであるが、今年は仏文教室の順番となった。現有人員4名、うちそろって、毎週火曜の出番を勤めることになったわけである。お題は、「フランスの光と影」。文学、藝術、お料理、ファッション以外の側面に光をあてる企画で、小生のお題は、最終回の「多民族社会の光と影」。アカデミー・フランセーズの会員をマクラにふって、そこから移民の歴史と現在の「移民問題」、共和主義と多文化主義、統合か共生かなどについて85分ほど喋る。最後は、例によって構築主義的観点から、文化・民族を本質的カテゴリーと看做すことの不毛について論じて〆。お客さんは、今回のみ夜のせゐか、4回中もっとも少ない106名であった。 | | |
★2006.06.28(Mer)06:33
エルザ
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その昔、『文學ト云フ事』てふ深夜番組があって、カルト的人気を誇ってゐた。文学の名作を映画の予告編風ダイジェストにして流すのだが、その合間に諸々の蘊蓄が這入るてふ趣向である。プロデューサは片岡K。この番組のエンディングに流れてゐたのが、T'en va pas [タン・ヴァ・パ]。アイドル歌手だったエルザ(Elsa Lunghini, 1973-)が、映画 La Femme de la vie [ラ・ファム・ド・ラ・ヴィ]――日本公開題は何故か『哀愁のアダージョ』――のテーマとして歌ってゐたものを、原田知世がカヴァーしたものであった。ちなみに、t'en va pas とは Tu ne t'en vas pas.(キミは行かない)の命令形である。 なほ、『文學ト云フ事』で、中のダイジェストにたびたびヒロイン役で出演し、エンディング・フィルムにも登場し、ときどき挟まる番外編の「読書感想文スペシャル」では仕切役も担当してゐた井出薫――じつは小生、贔屓であった――は、その後、若くして片岡Kの嫁さんとなり、引退してしまった。 てふわけで、エルザのサイト http://www.elsalunghini.com/ | | |
★2006.06.26(Lun)08:52
フランス国立人口統計学研究所(INED)
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★2006.06.26(Lun)08:48
フランス国立統計経済研究所(INSEE)
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メモ。
Institut National de la Statistique et des Études Économiques [アンスティテュ・ナスィヨナル・ド・ラ・スタティスティク・エ・デ・ゼテュード・ゼコノミーク]
http://www.insee.fr/ | | |
★2006.06.25(Dim)18:22
水谷驍『ジプシー――歴史・社会・文化』(平凡新書327)
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『ジプシー 歴史・社会・文化』
仏煙草の Gitane [ジターヌ] とは「ジプシー女」のことであるが、その青いパッケージに踊るのはもちろん、仏19世紀のプロスペル・メリメの小説『カルメン』のごとき「ジプシー」である。 かくのごとく、「ジプシー」と聞いて想ひ起こすのは、「放浪の民」であり「踊り子」であり「占ひ師」であり「盗っ人」であり「祖先はインドから来た」であらう。だが、それらはもちろん「虚像」であり、ヨーロッパ社会によって作り上げられた cliché にすぎない。では、「実像」はどうか? たしかに彼らの「ロマニ語」には―― romani は roma の形容詞形で、言語名称としては定着してゐる。だが、「ロマ」は必ずしも「ジプシー」とイコールではない。また、「ジプシー」は蔑称ではない――インド系言語との類縁性が認められるらしい。その点、なんらかの形でインドと繋がりはあるにせよ、現在、世界各地に散らばってゐる「ジプシー」とされるひとびとは、被差別民の「モザイク集団」であるやうだ。 著者は「ジプシー/ロマ懇話会」の主催者。 | | |
★2006.06.25(Dim)07:53
フランス版 Google Earth
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★2006.06.23(Ven)08:39
3Dステレオグラム
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★2006.06.21(Mer)16:31
夏至
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12月25日といへばもちろんクリスマスだが、その半年前とはなにか? 答は「洗礼者ヨハネ」――フランス語なら Saint Jean-Baptiste [サン・ジャン・バチスト]――の誕生日。かの、イエスのはとこ(ヨハネの母エリザベトと聖母マリアは従姉妹)にして、イエスに洗礼をほどこし、サロメの求愛に答へず首を刎ねられちまった"ヨカナーン"の祭日である。 じっさいには6月24日がヨハネの祭日であるが、このため、絵画――たとへば、ルーヴル所蔵のラファエロの通称「美しき女庭師」てふ聖母子像が典型的だ――において、洗礼者ヨハネも幼児(キリストより6ヶ月年長の)として描かれる。なぜ洗礼者ヨハネはイエスより半年年長かといへば、それはこの日が「夏至」solstice d'été [ソルスティス・デテ] だからで、「冬至」生まれのイエスと、祝祭日を二分すべく割り振られたせゐにほかならない。 もともと「キリスト生誕日」も1月6日をはじめ、いろいろな日に祝はれてゐたが、これを12月25日と定めたの325年のニケーア公会議であった。この際、当時の異教的信仰にあった「冬至祭」――ローマで流行してゐたのが太陽神ミトラ信仰だったことも大きな理由のひとつであらう――とキリスト教が一体化させられたわけである。ちなみに、1月6日のはうは「公現祭」Epiphanie [エピファニー]として祝はれてゐる。 てふわけで、洗礼者ヨハネの生誕日は「夏至祭」となったわけだが、一年でもっとも太陽の力が強く、以後衰へてゆくこの日は、古来信仰の対象であった。たとへば、シェイクスピアの A Midsummer Night's Dream は「夏至前夜の夢」の意であり、この夜は、日本のお盆同様、「コチラの世界」と「アチラの世界」の通路が開いて、モノノケたちが跳梁跋扈するという土着信仰を踏まへてゐるのである。 この、古来の祝祭日に合はせて、毎年夏至の6月21日にフランス全土で催されるのが、Fête de la Musique [フェット・ド・ラ・ミュズィーク](音楽の祭典)であるが、これについてはコチラのエントリーを参照。 | | |
★2006.06.19(Lun)08:26
WorldCALL 2008 会議 à 名古屋
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| CALL とは Computer Assisted Language Learning(計算機支援言語学習)のことであり、フランス語では Enseignement des langues assisté par ordinateur [アンセニュマン・デ・ラング・アシステ・パル・オルディナトェール](略称 ELAO)と訳されるが、enseignment は「教育」なので、小生は「学習」を用ゐた Apprentissage des langues assisté par ordinateur (ALAO) の方が妥当と考へる。もっとも、仏語でも CALL [コール]で通用するのだが。 さて、「ワールドコール」と云っても「国際電話サーヴィス」のことではない。全世界のCALL系学会がよってたかって開催する国際学会のことである。これまで 1998年オーストラリア、2003年カナダと、5年ごとに開催され、次回は2008年。この開催地が日本の福岡と決まり、小生属する外国語教育メディア学会(LET)が organiser することになった。昨日は、その第1回実行委員会がLET中部支部のお膝元、名古屋で開催されたため、朝立ちで夜帰り。もっとも、会議中は、8月頭のLET全国大会(関西支部担当)のプログラム編集の内職に勤しんだのであったが。 | | |
★2006.06.16(Ven)00:36
『笑う大天使』映画化
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これまた贔屓の漫画家・川原泉の代表作のひとつ『笑う大天使(ミカエル)』が夏休み映画として公開されるらしい。原作には補遺ともいふべき続篇がいくつかあり、主人公トリオのその後を描いてゐるが、映画は恐らくメインの3巻(コミックス版)のストーリー中心であらう。「ラオウ」こと司城史緒サマは、播州出身・上野樹里。一瞬だが関西弁も話してる様子。「コロポックル」更科柚子は、これまた兵庫県は明石出身の平愛梨。さいごに「オスカル」斉木和音は、『ハチクロ』映画版では鉄人・山田あゆみの関めぐみてふ布陣である。 しかし、その制服はないだらう。そして、ナレーションが広川太一郎って。でも、ダミアンのストラップは欲しい。 | | |
★2006.06.16(Ven)00:10
D[di:]『D's Works』(マガジン・ファイブ)
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『D[di:]画集=ディーズ・ワークス』
「ミクスト・アーティスト」D[di:]の、デビュー作『ファンタスティック・サイレント』から『Deeth Land』『ドニー・ダーコ』『ジョゼ虎』やら地元北海道新聞連載やらアラカワ・シンイチロウとのコラボetc、7年間の仕事大全となる画文集。古屋兎丸のアシスタント(兼カノジョ)だったことから知るやうになったD[di:]の作品を、ぼくは殆んどすべて買ってゐる(原宿のライヴに行ったこともある)。かなり贔屓と云へよう。 | | |
★2006.06.14(Mer)15:22
Lisa [liza]
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ところで、下の Lisa であるが、母音に挟まれた s は同化現象により有声音化するので、「リザ」と読むのが正しい。 さらに、8月発売の次回作のタイトルは、Gaspard et Lisa au Japon。日本での人気の高さを反映してか、つひにご来日になるやうだ。絵本のキャラと云へど、営業活動は缺かせないてふあたりが泣かせるが、こゝはひとつ、是非、通天閣に登ってほしいものである。 | | |
★2006.06.14(Mer)14:39
Anne Gutman, Georg Hallensleben, Lisa a des poux (Hachette, La fourmi et l'éléphant)
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Un cadeau pour maman 他
OLさんたちや一部女子大生に人気の「リザとガスパール」シリーズの原書数冊を一気に購入。後期の授業のテキストにするためであるが、些か興味もあった。じつは、このシリーズ、訳本一冊しか読んだことがなかったのだ。読んでみると、なかなか面白い。このふたり、じつは大変なイタヅラ者で、かならず問題を惹起し、かならず "CATASTROPHE !" と叫ぶことになってゐる(そして、この台詞、かならず大文字で大きく書かれる)。この、日常会話裡の「カタストロフ」は、「あらまあ、なんてこったい!」とかいふ意味だが――仏々辞典でも仏和辞典でも、なにゆゑか、かならず Catastrophe! j'ai oublié ma clé.「うわあ、鍵を忘れた!」てふ例文があげられてゐる――、やはり「大惨事」のニュアンスを持ってゐる。ちなみに、Un cadeau pour maman(ママへのプレゼント) には2回出てくるが、両方ともたしかに「大惨事」といふべき状況だ。そして、毎回、裏表紙には、Les catastrophes de Gaspard et Lisa てふタイトルで、6枚のシーンがダイジェストされてゐるのである。 さて、購入したのは、Un cadeau pour maman の他に、表紙写真の最新作 Le Pique-nique de Gaspard et Lisa, Lisa a des poux, Gaspard et Lisa au musée, Gaspard et Lisa au restaurant, La Maison de Lisa と、さらに、ことば絵本 L'Imagier も。『ガスパールとリザのピクニック』――表紙はもちろんマネのパロディ――は、ふたりが家族とともにリュクサンブール公園にゆくハナシ。『リザ、シラミわく』は、文字どほり頭ジラミの卵を産み付けられてしまふハナシ。ちなみに、表紙絵のスカーフは、シラミを隠してゐるわけではなく、シラミ事件が終結したお祝ひにママからプレゼントされたものである。 | | |
★2006.06.12(Lun)11:56
別役実 原作・くのけいじ 絵『笑う五臓六腑』(小学館ビッグコミックス)
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『笑う五臓六腑』
『ビッグコミック オリジナル』連載の、臓器移植と臓器売買をネタにした漫画。かつて、寺山修司は『臓器交換序説』を書き、それにオマージュを捧げた唐十郎は『ジャガーの眼』を書いたが、このコミックは別役実が原作である。でも、どこまで書いたんやろね? | | |
★2006.06.11(Dim)02:04
マイミクももいぬろう氏からの高校時代バトン
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6/7 付で頂戴してゐたバトン。しかし、ももいぬろう君、招待主のワシをあっといふ間に越えるマイミク人数やな。小劇場界での顔の広さがうかゞへらあね。
1)■部活動は何をしていましたか? 文藝同好会と新聞同好会と生徒会。メンツがだいぶ重なってゐた。同人誌と新聞作成のために、鉄筆でガリ版きる時代であった。技術の向上を求めて、マイ鉄筆も購入。
2)■委員会には入ってましたか? 何委員でしたか? そんなもんは存在しなかったと思ふ。
3)■高校時代、友人の数の男女比はどうでしたか? 何しろ男子校なので 10:0。残念ながら、萩尾望都の漫画に出てくるやうな美しさはなかった。ただし、恋愛はあったやうだ。遥か後輩には、可愛さ余って憎さ百倍、到頭刺し殺してしまったヤツもゐる。
4)■放課後はどのように過ごしていましたか? 部室で雑談か仕事。
5)■放課後、何回呼び出しをくらいましたか? 0 回。
6)■アルバイトはしていましたか? 否。
7)■進路相談は順調でしたか? 担任の先生を悩ませたと思はれる。
8)■文系、理系、どちらでしたか? 文系。
9)■高校時代の良い思い出は? 部活とその仲間たちとの活動。さて、みんなどうしてゐることやら。
10)■高校時代の悪い思い出は? さあて。
11)■高校生のイメージは? むさ苦しいの一語に尽きる。
12)■あなたにとって高校時代とはなんでしたか? 毎日、国語辞典、漢和辞典、古語辞典、英和辞典を持って歩いてゐたやうな――辞書マニアだったのだ――。そして、絵本も持って歩いてゐたやうな。さらに、それを窓際に陳列してゐたやうな――いや、あれは中学のときだったか。すでに記憶の彼方に。
13)■高校生に戻ってもらう人を5人 まあ、ゐないとは思ふが、戻りたい人がゐれば、ご随意に。 | | |
★2006.06.11(Dim)01:47
マイミクみちゅる嬢からのお題バトン
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5/24付で頂戴してました。お題は『フランス』ださうで。
Q1■パソコンまたは本棚に入っている『フランス』は?
PCにはFrance てふフォルダあり。中身はFrance 2 のニュース動画やらCM動画やら色々。あと、フランスねたで気になるサイトのスクラップ(Google アラートで「フランス」登録してるし)。 本棚には、そりゃもう2000冊ほど(殆んどは学校の335室にあり)。商売道具ですよって。
Q2■今妄想している『フランス』は?
焼きたてのバゲット。
Q3■最初に出会った『フランス』は?
実家にあったボードレールの詩集(原書)か。千里万博のフランス館かも。
Q4■特別な思い入れのある『フランス』は?
そりゃもう、かつて住んだサン・ルイ島。恩師タンバ先生には「なんてスノビッシュな。でもいゝとこね」と云はれたが。
Q5■5人にお題つきで回してください。
中島先生に『世紀末』 ラヴェル先生に『オクシタン』 津川先生に『ジッド』 小西先生に『ルソー』 森本先生に『ファブリオ』
で。もちろん、彼らの誰も見てるわけないが。 | | |
★2006.06.11(Dim)01:31
別役実『左見右見四字熟語』(大修館書店)
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『左見右見四字熟語』
お得意の「お題をネタにしてあれこれ云ふ」もの。四字熟語がネタなのは、大修館の中国学雑誌『しにか』の連載だったゝめである。 因みに、「左見右見」は「トミコウミ」と読む。「ト」「カウ(<カク)」は「とかく」「とにかく」「ともかくも」の「ト」「カク」と同じもので、もとは指示詞。要するに「あっちこっち」てふ意味である。 | | |
★2006.06.11(Dim)01:10
山口真美『赤ちゃんは世界をどう見ているのか』(平凡社新書)
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『赤ちゃんは世界をどう見ているのか』
赤ちゃんの視覚発達についての一般向け概説書。そもそも人間の視覚は最初から備はってゐるものではなく、生後能動的に獲得されることを前提に、赤ちゃんが色彩や形態や空間を認知できるやうになるのは何月齢くらゐなのかについて教へてくれる。たとへば、生後三ヶ月の赤ちゃんは、猿の個体も見分けられるのに、しだいにその能力は特化してゆき、生活環境裡でふつう目にする人種の個体しか見分けられなくなるらしいとか。 | | |
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