前巻が去年の昨年8月刊行で、そのとき雑誌では、丁度「昭和20年8月」であったが、この巻は「昭和20年4月」から「昭和21年1月」までのオハナシ。ちなみに、この作品、平成18年から今年2月まで『漫画アクション』で連載してゐたものであり、「昭和18年?21年1月」と「平成18?21年2月」がパラレルになってゐる。このことを意識してか、各話のタイトルとしてしめされる日付は「20年10月」のやうに、元号が書かれてゐない。
この巻では、「昭和20年6月」の「事件」を経て――ネタバレなので書かないが、大層ショッキング。そして、このことは「あとがき」を抜粋した帯の文にもかかはる――、戦後、それでも生きてゆくひとびとの姿が描かれる。まづは愛でたし愛でたし。
なほ、雑誌連載時には白黒であったラスト3ページが、カラーで収録されてゐる。