4月4


東浩紀はベーシック・インカム論者として知られるが、その東が原案を書いたアニメが、1月から放映されてゐる「フラクタル」。ハルヒの山寛(ヤマカン)こと山本寛(ゆたか)監督が、これがコケたら引退も辞さずてふ意気込みの深夜アニメである。世界観の設定として、全世界の人間が、基礎所得を受けとって暮らしてゐることになってをり、これはベーシック・インカムの実現てふことであらう。たゞ、この世界を統治してゐるフラクタル・システムは、発明以来一千年、綻びが出はじめてゐるてふのが、モノガタリの出だしだ。
このフラクタルは、フジテレビのノイタミナ noitamina ―― amimation の逆読み――枠の作品だが、この7月からノイタミナで放映されるアニメのひとつであり、松山ケンイチと、今をときめく名幼女優・芦田愛菜による実写映画も8月公開予定なのが、「うさぎドロップ」。原作の漫画は、『FEEL YOUNG』で連載中である。
先月の芝居のホンの参考てふ口実で全巻大人買ひ&一気読みしたが、いや、まゐりました。なににか? ヒロインのりんちゃんにである。以下ネタバレあり。 en lire plus »
1月26
大学の同級生にして、『リズムで学ぶ三文字中国語―iPod徹底活用!』の著者であるきよらから、アルクのFさんを紹介されたのが、2009年5月のこと。アルクのヒット作、キクタン・シリーズで、非英語の印欧語族を出したいから、考へておくれとの由で、さいしょの打ち合はせが同年6/8。このときは、チャンツの最大利用を目標としつつ、名詞は冠詞つきで、形容詞は男女両形、動詞は全人称の活用形、前置詞、副詞は例文入りてふ企画をたてたが、音声の長さてふ観点から、もろもろしぼりこんで――とりわけ、動詞の活用をばっさりカットしつゝ、それでも je と vous はのこしたてふのが苦肉の策――、現行のパターンにしたのが8/13のこと。こゝまでは順調であった。
いっぱう、単語リストの方は、言語教育学の弟子マイコを任命して、 en lire plus »
1月4

谷啓は昨年急死してしまったが、彼が歌ふ「ざわざわ森のがんこちゃん」のテーマは不滅だ。「がんこちゃん」はもともと小学校1年生向け道徳の番組であったが、小2用の「バケルノ小学校 ヒュードロ組」が2009年3月いっぱいで終了となり、以後は、小1・2兼用として今にいたってゐる。ちなみに、「ヒュードロ組」のテーマはあがた森魚なのだが、こちらの人形のキャラクタ・デザインをやったのが、同志社の国文卒漫画家・鈴木志保であった。
デビューは古く、1989年。すでに1992〜1996年には珈琲と煙草てふ名前の二匹のアシカを主人公とした名作「船を建てる 上・ 下」を『ぶ〜け』に連載して、そのコマ割りや台詞の cool さで、知る人ぞ知る存在だったらしいが、小生が知ったのは、遅まきながら昨年のこと。現在も『モーニング・ツー』に連載中の「にんぽぽ 123(ワンツースリー)」が en lire plus »
1月4

荒川の方は、愈々クライマックスと思はせた金星突入篇が、あってふ間のナニやらお笑ひ風味であっさり終了には吃驚。だが、モザイク(モノリス?)が喰へるとか、宇宙の薔薇とか、ムーの白鯨風全裸王子とか、かっこよく帰還する高井さんとか、表紙もふくめて、高井さん祭の様を呈してゐるのがすばらしい。
ちなみに、かつて分析したごとく、リクの役割が「ツッコミ」であることが、明示的にしめされた。そして、巻末には「ときめけ!! 荒川メモリアル」てふおまけつき。
ところで、アニメの方のオープニングは、第1期も第2期もやくしまるえつこだが、これは中村光のリクエストらしい。第1期には特別オープニング曲にマリア(cv 沢城みゆき)の歌「タイトルなんて自分で考えなさいな」があったが、第2期の10回目には、 en lire plus »
1月4

2009年、集英社主催の「第2回金のティアラ大賞」で、まつもとあやかとともに「銀のティアラ」を受賞した有田直央(なお)――当時20歳。大賞は該当なし――。受賞作の「フロムエウロパ」は氷の惑星にふたりきりで暮らす女の子たちのハナシ。有田直央は、小中と不登校で高校にはゆかず専門学校にはひったものゝ、集団生活になじめず退学したてふから、筋金入りのヒッキーだが、受賞作に描かれてゐる「漫画の力」と「他者への想ひ」は、まんま彼女の本音に相違ない。
「日本サンタクロース株式会社」は、会社員としてサンタをやってゐる三人のモノガタリを描く連作だ。あることがきっかけで看護師から転職した27歳のドジッ子、50年の勤務ののち引退した老サンタ、児童養護施設で妹同然に可愛がった女の子を想ふ20歳そこそこの青年。いづれも en lire plus »
11月28

TV化もされた『天体戦士サンレッド』のくぼたまことが、『モーニング・ツー』で連載してゐた作品。だか、サンレッドと異なり、こちらには正義の味方である超人戦士アースカイザーはまったく登場しない。巻頭に「この物語は、そんなヒーローの存在など微塵も感じさせない悪の組織の日常を記録した、愛と感動の物語である」とあるやうに、静岡県内に散在する数々の悪の組織――ト、悪の個人たち――の日常を描くものだ。
あとがきで、作者じしんが「悲しい笑い」をテーマにした作品がおほいと自解するやうに、描かれる悪の怪人たちは世界征服や日本壊滅を目標に活動しつつ、ふつうの一般市民的生活を送ったり、お笑ひ藝人になっちゃったりしてゐる。かういふ世界観、かつて『千林怪人日記』を書いた小生としては、愛読せずにをれやうか。
作者みづから「泣き」の漫画になってると書いてゐる、第2巻の「悪の組織メヒド篇」――メヒドは世界征服が目標で、人類抹殺ではないため、人殺しなんかしない――は、たしかに感動モノで、連載時にも評判がたかかったさうな。じつは、連載時の最終回には「悲しい笑ひ」のルゴー篇と「泣き」のメヒド篇の2案があり、けっきょく前者をとったてふ経緯があったさうだが、単行本には後者も収録されてをり――そのため、メヒド篇は、連載時と異なる配置で収録されてゐる――、連載時に愛好してゐたひとには感動倍増であらう。ともに暮らしてゐる姉弟を守るべく、組織の首領ムババ様が口にする決断の、
「拉致したって 思われたっていいよ 私達は悪の組織なんだから――」(p.147)
ト、これにつづく台詞には、まことに泣かせられるではないか。