黒猫亭

黒猫亭主人謹製 贅言蒐・藏書録・教材藏

すーちゃんのこと

6月4

5/5の朝、もしくは5/4の夜。
すーちゃんが死んでまうた。

彼の同僚のアミさんから電話があり、食ひしばった歯のあひだから押しだすやうな彼女のことばで、ぼくはそのことを知った。
ノドの癌を患って、ずっと闘病中やったのは知ってたんやけど、まさかてふおもひのはうが強かった。
病巣あたりの血管が突如やぶれた末のことやったらしい。でもそれって、病気も死に方も澁澤龍彦といっしょやん。

最後のメールは昨年の仏文学会後、5/24。
ぼくを心配させたないてふ彼を、 Lire le reste »

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日本フランス語学会、日本フランス語フランス文学会春季大会2010

5月31

じつは父・秀治氏の母校でもある都の西北。

毎度おなじみ、水族館劇場、入場前の外舞台。

翌5/29は、朝から文学会の語学教育委員会へ出席、その後、語学会のシンポへ。酒井くんのオーガナイズによるシンポは、東大の哲学者・野矢茂樹さんと認知言語学者・西村義樹さんに、筑波の仏語学者・渡邊さんをくはへたもの。小生、野矢さんの『哲学・航海日誌』にはだいぶお世話になってゐるので、これは最初から出たかったが、語学教育委員会とかぶってゐて、やはり語学教育委員の愛知県立の長沼さんや熊大の市川さんらとともに会場に到着したときには、すでに主要な議論は終はってしまってゐた。それでも、最後にフロアから質問はてふ問ひかけに、小生、相互行為を念頭におきつつ、登壇者の方々にとって「他者」の位置づけはどうなってるのかと質問。野矢さんは、 Lire le reste »

井上ひさし死す

4月13

教室代表就任早々に問題発生とか、フランス語履修者が予想どほり少ない――どうも中国語のひとり勝ちっぽい。五輪と万博効果か?――とか、今年も来年も学会の支部大会を引き受けねばならなさうとか、気がついたら授業初日とか、忘れてた書類多数とか、自宅のリヴィングが芥屋敷状態とか、〆切仕事が依然として終へられないとか、諸々ホットな事態はあるのだが、これについては一言せねばなるまいてふのが、井上ひさしさんの逝去である。

思ひおこせば30数年前、中坊の小生は、図書館にて一冊の戯曲に出会ったことから、演劇てふものに関心を抱いたのであった。その作品の名は『珍訳聖書』。新潮社の描き下ろし戯曲集の一冊である。このドンデンがへしにつぐ、ドンデンがへしてふ「ケレン」は、初期井上作品――亡くなったからこそ、初期とか晩期とか云ひうるのだが――の一大特徴であった。

井上戯曲にはまった小生は、その後も、図書館で『道元の冒険』『十一ぴきのネコ』『藪原検校』『天保十二年のシェイクスピア』『それからのブンとフン』『たいこどんどん』『雨』『イーハトーボの劇列車』『国語事件殺人辞典』『仇討』『吾輩は漱石である』『きらめく星座』などを――まあ後半のは買うてたけど――読みふけり、すっかり初期作品の地口文体、中期作品の静謐さ、後期作品の戦争と庶民、そして、いづれの作品にも通底する、明るい笑ひの裏にべったりと張りついた闇てふ井上ワールドにはまってしまった。とりわけ、『仇討』に典型的な Lire le reste »

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新年度

4月1

夜桜と1号館。

ふらんす 2010年 04月号 [雑誌] 30日の在校生にたいする『フォーラム人文学』配布――事務の成績配布と同時におこなふのである――やらなんやらでバタバタと過ごしたのち、31日は事務のひとびとを送る。前職以来長い付き合ひの入試担当係長は区役所へ転出ださうで。わが文学部事務室からも、半数近い4名の方が去った。いやはや。夜は生協の理事会。今年度の決算が出る。いやはや。

日付かはって4月朔日。poisson d’avril である。うへの『ふらんす』――mixi voice で編集長の心身磨り減らしぶりがダダ漏れf(^ー^;――の表紙のごとく、背中におさかなを貼り付けるのがフランスの風習で、子ども雑誌に、貼り付け用おさかなの附録がついてきたりする。

さて、本日より職階が変はったのだが、法人職員には辞令交付もなし。ウェブに掲載されてゐるだけである。代はりにボックスに這入ってゐたのは、厳しい財政事情を反映して、給料減らすぞの通知であった。いやはや。

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パリの解剖――ウチ・ソト・境界――

3月4

3/3の雛祭りとか耳の日は、午前中に将来構想委員会、午後に栄原先生の最終講義で、夜は、中野先生からの依頼による、大阪市立生涯学習センター・総合学習センター――梅田2ビルの5F、すなはち、大阪市立大学文化交流センターの下――の大阪市立大学連携事業「素敵な街・快適な家」で一席。

お題にしたがって、小生は、例の如く「境界としての都市・パリ」。パワポの枚数は28。1枚3分見当であったが、今回は「ウチ」と「ソト」についてネタを追加したら、境界ぶぶんは駆け足になってしまった。

聴衆のみなさんは、文交センター講座同様、50代以上の方50名程度であったが、みなさん熱心に聴いてくだすってゐて、ありがたいことではある。終はってから、「パリで3ヶ月くらゐ暮らしたいんやけど」てふをばさまから質問をうけたり。

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